求人方法のアイデア|社会保険労務士が経験して来た人事の裏話

求人方法のアイデア|社会保険労務士が経験して来た人事の裏話

求人方法のアイデアって難しく感じる人も多いのですが、実はコツさえ知れば得たい成果を手にすることができるものです。

当事務所では沖縄県下だけに関わらず、日本国内の企業やお店を営んでいる経営者の方々、もしくは経営幹部の方々へ求人についてのサポートを実施しています。今日は日頃のサポートを通して実践してきた内容を求人方法のアイデアとして紹介します。

ここ数年、事業者(企業やお店を営んでおられる方々)にとって優先順位の高い問題となっているのが人材不足です。求人広告を出しても応募がない、または、良い人材が集まらない、という結果が一般的になってきています。

そのような背景から当事務所へも「求人=人材確保」についての相談を全国さまざまな業種の事業者様から頂く機会が増えてきました。ときには会社を訪問して実情を分析することもありますが、その問題の本質は求人方法のアイデアです。

求人広告をどこに出すか(求人媒体)は、かけられる予算によっても異なってきますので、媒体に関しては下記の記事を参考にしてください。求人広告4つの重要ポイントと5つの広告媒体を使い分ける方法について紹介しています。 → 求人が集まる方法!無料で良い人材獲得する人事戦略のアイデア

求人方法のアイデアとは、つまるところ、理想に近い人材を獲得し、そして戦力としてできるだけ長く勤めて貢献してくれること。そのような結果を導くためのアイデアであると考えています。

数多くの事業主様の結果を分析していますと、どんな媒体を使用しても、応募者がいない、または応募者の質が低いといった結果が出るには共通点がありました。(媒体とは、ハローワークでの求人や、リクナビ、indeedといった求人広告を掲載する先を指しています。)
その共通点とは、応募者の心理が読み取れていないことです。難しく聞こえるかも知れませんが、実はコツを知るととても簡単なことですから安心してください。

応募者の心理とは「この職場で働きたい!」と思える会社を探している心の状態です。しかし、大半の応募者は自分に自信があるわけではなく、不安を抱えながら探しています。

さらに、採用する側の事業者としては、できるだけ質の高い人材を期待したいわけですが、質が高くなればなるほど「この企業はなぜ募集をしているのだろう?」「もしかすると、離職率の高い職場なのかも知れない。」などと、求人広告が出ていること自体に不安に感じることすらあります。

このようにして多くの不安を抱えていることを前提にしておくと、求人広告の作り方(表現方法)やアイデアの発想が変わってきます。

ですが、ここで気をつけておきたいのは、給与の金額や勤務条件だけを良いものに見せようとすることです。手をつけやすい箇所ではあるため、この部分だけで応募者の気を引こうとしてしまいがちですが、採用してからが困ります。給与の金額だけで応募してくる人材は、仕事の依頼をしても報酬に見合わないと感じるとすぐに退職するケースも多く、本来の仕事への愛情が入らないということになってしまいます。
給与や労働条件を良くすることは魅力の一つではありますが、そればかりに頼ると、人材が落ち着かないといったスパイラルに陥ることがあります。

では、職場や仕事の内容が応募者にとって魅力的に映る求人方法のアイデアを紹介します。この部分に力を入れて求人広告を作っておくと、どのような媒体に掲載しても結果を得ることができます。

求人方法のアイデアその1:募集をしている意図を前向きなものにする

求人広告は、人材不足を悟られると事業者と応募者の力関係を崩してしまいます。この状態で採用するとその後が大変です。また、離職率が高い職場だと悟られることもそもそもの応募がなくなってしまいます。
ですから、あえて募集の意図を前向きなものにして明記します。
例1:事業拡大につき◯◯スタッフ募集!
例2:お客様満足度を上げるために力を合わせてくれるスタッフを募集

求人方法のアイデアその2:仕事を分解してみる

こちらもよくあるミスマッチです。ついつい採用側は「あれもできる人、これもできる人」と欲張りになってしまいます。しかし、実際の応募者は自分に自信がない人が大半です。自信は実際の仕事をしてから生まれてくるものですし、現時点で自信がないからといって能力が低いわけではありません。
ですから、「あれも!これも!」ではなく、仕事を分解して具体化させることで仕事の内容が求職者に伝わりやすいようにします。また、具体化させることで専門性を打ち出すことができるため、手に職をつけていきたいと考えている人へ訴求することもできます。

求人方法のアイデアその3:人気(ヒトケ)を意識する

求人広告に写真を使用できるのであれば、できるだけスタッフや上司といった仕事仲間の顔が見えるものを使用すると印象が格段に変わります。人気=ヒトケがあると人が集まってきますので、それを意図的に活用することが大切です。ビルの外観だけやヒトケの無いオフィスまたは店内では求職者の目に留まりませんから注意を配っておきたい箇所となります。
写真を使用できず文字だけの求人原稿の場合には、下記のようなヒトケを感じさせる表現を加えられるといいでしょう。
例:「楽しい先輩社員たち」「繰り返し通ってくださるお客様」「活気のある職場」

まとめ

求人方法のアイデアとしては、どのようにすれば自社の魅力が伝わるかが重要なポイントです。そのための一例を紹介しましたが、人手不足という困難な現状があったとしても、それをいかに前向きな印象に変え、やる気のある応募者を獲得できるかは工夫次第です。しかも、この工夫で応募者の質も格段に変わってきますし、どのような広告媒体を使用しても結果が出やすくなります。
実際に目の前にある現場も、光の当て方を変えることで様々なアイデアが生まれてきます。
当事務所では、日頃より事業者様の実践をサポートし、様々な事例を経験していますので、求人広告の作成方法や戦略の立て方など、お気軽にご相談ください。

2018-06-25T16:14:35+00:00