人材採用に関する企業の悩みが増加しているため、解決のため採用コンサルティングの需要が増えています。
しかし、本当に採用コンサルティングが企業の課題解決に役立つのでしょうか。採用コンサルティングの業務内容やメリット・デメリットを知り、御社に必要か判断材料の一つにお役立てください。
目次
1.採用コンサルティングとは
採用コンサルティングとは、採用業務の問題点を解決する施策を、外部からサポートするサービスです。各企業が抱えている問題点を明確にし、問題に合わせた解決方法を提案します。
採用業務の外部サポートには、求人広告や人材紹介もあります。採用代行(アウトソーシング)もその一つです。
採用代行は、採用コンサルティングと同義だと認識されている場合がありますが、採用代行が採用の実務を代行するのに対して、採用コンサルティングは、採用業務の改善をアドバイスする存在で、基本的に実務は自社で行います。
1社で採用代行とコンサルティング両方のサービスを担う場合も多くありますが、最終の目的が違います。
採用代行:
採用業務をアウトソーシングして、社内の負担を減らす
採用コンサルティング:
採用業務のノウハウを蓄積し、最終的には自社で採用を完結できるようにする
ですから、
- 採用実績が少ない
- 採用が思うようにできていない
- これまでと違う人材を獲得したい
といった採用ノウハウを獲得したい場合には、採用コンサルティングの活用が効果的です。
2.採用コンサルティングの業務内容
採用コンサルティングの具体的な業務内容は大きく5つあります。
(1)採用計画の立案
経営方針や、採用業務の課題、採用希望人数やターゲットといった情報をヒアリングし、それをもとに採用計画を立てます。
客観的なプロの視点により、社内では見つけにくい問題を洗い出すことができます。
(2)集客
採用ターゲットに合わせた適切な広告やイベント、メールなどを活用し、効率のよい集客が期待できます。キャッチコピーや求人原稿の作成など、集客に効果を上げる様々なポイントのサポートが得られます。
(3)選考
インターンシップや会社説明会を含む採用のステップや、評価基準の設定、面接担当者のスキルアップ等を行います。求職者により興味を持ってもらうための改善や、入社後のミスマッチを防ぐことができます。
(4)内定者のフォロー
内定辞退を防止するための懇親会等の実施や、早期戦力化のための研修など、採用後のサポートです。
(5)離職防止の対策
入社後の早期離職を防止するための、新入社員や既存社員の研修、根本的に働きやすい企業にするための福利厚生や人事制度の変更提案も行います。
これらをトータルで依頼することもできますし、いずれかをスポット的に依頼することも可能です。
例えば、入社後の早期離職率の高さが課題の場合、
- 会社とのミスマッチが原因なら、面接官やリクルーターのトレーニング
- 入社後のフォロー不足が原因なら、新入社員や既存社員への研修
などのサポートが考えられます。
当事務所では、ミスマッチを防ぐための、応募者の採用予審のサポートをおこなっています。応募者の能力適性や、上司とのマッチアップ分析など、採用の可否を決める参考材料をご提供しております。お気軽にお問い合わせください。
費用
採用コンサルティングの費用は、契約内容により大きく差が出ます。
例えば定期的な面談で、月額数十万円、面接官の一日研修で数万円、成功報酬一人当たり数万円、といったように、全体からピンポイントまでそれぞれ独自のサービスを用意しています。
新卒採用か中途採用かでも費用は変わりますし、予算に合わせたサービスの提供もあります。
具体的には、資料請求や見積もりをとり、検討が必要です。
3.採用コンサルティングのメリット
採用コンサルタントは採用のプロです。最新のトレンドを把握し、客観的に御社の問題点を洗い出します。そのうえで最適な採用戦略を立てます。
そのため、
- 採用率のアップ
- 採用コストの削減
- 社員の負担軽減
- 採用ノウハウの蓄積
が期待できます。
自社のアピールポイント、最適な求人媒体や、的確な選考基準といった効率的な採用活動のノウハウによって、これまでかかっていた不必要な費用が削減でき、同時に負担が軽減されます。
これらの対応を採用コンサルタントのサポートのもと自社で行うことで、ノウハウを社内に蓄積することができます。
4.採用コンサルティングのデメリット
逆にデメリットもあります。
採用コンサルティングを提供する会社はたくさんあり、それぞれ得意な分野があります。
選ぶコンサルタントやサポート内容を間違えると
- コストの増加
- 採用率が改善しない
- 打ち合わせに必要以上の時間がかかる
- 採用ノウハウが蓄積されない
可能性があります。
採用コンサルティングの内容は多岐に渡ります。
自社の課題を的確に認識できない、または、その分野が得意ではないコンサルティングに依頼した場合、かえってコストが増加する可能性があります。
当然、採用率も期待できず、解決するための打ち合わせに費やす時間が余計にかかり、担当者の負担が増すこともあります。
また、コンサルティングはあくまでサポートであることも注意が必要です。業務を任せきりにすると、応募者との関わりが希薄になる危険もあります。
5.採用コンサルティングの選び方
採用コンサルティングのメリットを最大限得るために、まず自社が採用業務で抱える問題点を明らかにしましょう。そのうえで、自社に合ったコンサルティングを選びます。
選ぶ際には
- 自社の経営戦略を理解してくれるか
- きちんとPDCAを回して対応してくれるか
- 業界の知識はどの程度あるか
- 自社に似た成功実績はあるか
- 採用ノウハウが自社に蓄積されるか
- 実際の担当者はどんな人材か
といった点の確認が必要です。
費用は、これまで一人採用するのにかかった費用との比較を一つの判断基準にできます。蓄積されるノウハウを加味して判断することもできるでしょう。
他社の費用も把握しておくとよいかもしれません。
といった最新のデータも参考にしてください。
実際に契約する際には、契約内容を明確にしておきましょう。
- 業務分担
- 方向性やゴール
これらの認識がずれると、効果的なサポートを受けることができません。
当事務所では、費用を抑えた求人広告のサポートも行っております。お気軽にお問い合わせください。